「Pが非Qと同値であれば、Qは非Pを含意するが……」
元祖・アンチヒーロー、ハロルド・シェイシリーズ第三巻。前巻でめでたくベルフィービーの心を射止めたハロルド・シェイ。 彼女と共になかよく現実世界へ戻ってきた……のも束の間、 新婚生活を楽しむ間もななく、今度はベルフィービーの姿が消えてしまいます。 どうやら彼女、現代アメリカでの生活になじめず、 ノイローゼになって家出してしまったよう。 慌てて警察に届けたはいけれど、若くて美人で身元不明の外国妻の失踪(!) というので、重要参考人……どころか、ほとんど殺人犯人扱いでしょっぴかれそうになったハロルド・シェイ。 とりあえず「三段論法的転送機」を稼働、ピンチを切り抜けた (というか警官を異世界に置いてきぼりにした)彼は、 チャーマーズ博士の手により、「狂えるオルランド」の世界に 召喚されます。 なんと、ベルフィービーもそこにいると言うのです。 ……ただし、記憶をなくし、他人の婚約者となって。 とりあえず、前作でベルのファンになった人は、買い。 「狂えるオルランド」、実はいまだにしっかり読んでいませんが、 それでもちゃんと完読可能です (ちょっと途中、ごちゃごちゃしましたが)。
早川書房
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